会社設立で税理士をどう探すか|freeeの紹介と自分で探す方法
会社設立にあわせて税理士を探すときの方法と、顧問契約の考え方を整理しました。freeeの紹介を使うか自分で探すか、判断できるようにまとめています。
freeeで会社設立を自分で進めていて、税理士に頼むべきかどうか迷っている人。あるいは頼むと決めたけれど、どう探せばいいのか分からない人。この2種類の読者を想定しています。
この記事では、そもそも税理士が必要な場面を整理したうえで、探し方と選び方、そして顧問契約の考え方を書いていきます。会社設立の書類を自分で作った人が、その先をどうするかを決めるための材料です。
そもそも税理士は必要か

法人の決算と申告を自分でやることは、法律上は可能です。税理士に頼まなければならないという決まりはありません。
ただ、実務的には難易度が高い。法人税の申告書は別表と呼ばれる書類の集まりで、個人の確定申告書とはまったく別物です。
さらに、法人税だけでなく法人住民税と法人事業税の申告も必要です。提出先も税務署・都道府県・市町村と分かれます。
freee会計には申告書を作る機能もありますが、判断が必要な部分は自分で決めることになります。ここで迷う人が多いのが実情です。
よくある分担は、日々の記帳は自分でやって、決算と申告だけ税理士に頼む形です。顧問料を抑えつつ、申告の確実性は保てます。
会社設立を自分で進めた人なら、記帳も自分でやる意欲があるはずです。その意欲を活かしつつ、申告だけ頼むという形が向いていると思います。
一方、事業に集中したいなら記帳から丸ごと頼むという選択もあります。時間の使い方の問題です。
まずは、自分がどこまでやりたいのかを決めてください。それによって、探すべき税理士のタイプも変わります。
判断の目安のひとつは、事業の規模です。売上が小さく取引の件数も少ないうちは、自分でやりきれることもあります。取引が増えて判断に迷う場面が出てきたら、そこが頼み時だと考えてください。税理士に頼まないという選択も、事業の規模によっては十分に成り立ちます。
税理士に頼まないという選択も、事業の規模によっては十分に成り立ちます。
この章で参照した情報弥生株式会社(経理お役立ち情報)「法人でも青色申告できる?申告のメリットや必要な手続きを解説」(2026年9月9日 確認)
会社設立の前に相談する意味

税理士に相談するタイミングとして、会社設立の前がいいのか後がいいのかという問題があります。
設立前に相談する意味は、資本金の額と事業年度を決める段階で助言をもらえることです。この2つは、あとから変えるのに手間がかかります。
資本金は1,000万円未満かどうかで消費税の扱いが変わります。事業年度は1期目の長さを決め、免税期間の使い方にも影響します。
freeeの入力画面ではこれらを自分で決めることになりますが、税務の観点からの助言があると判断が楽になります。
一方、設立後に相談する場合でも、間に合う判断は多くあります。役員報酬は設立から3か月以内、青色申告の承認申請も期限内なら大丈夫です。
freeeには法人化の相談窓口も用意されていて、法人化すべきかどうかから相談できるという案内が出ています。設立前の段階なら、こういう窓口も選択肢です。
会社設立を自分で進めると決めていても、判断が必要な部分だけ相談するという使い方はできます。全部を任せる必要はありません。
スポットの相談を受け付けている事務所を探せば、顧問契約を前提とせずに聞くこともできます。
会社設立の書類を作る前に相談すれば、資本金や事業年度の決め方まで含めて助言をもらえます。すでに登記が済んでいるなら、これから決める項目に集中して相談することになります。いつ相談するかは、自分がどこで迷っているかによります。迷いが出た時点が、相談すべきタイミングです。
いつ相談するかは、自分がどこで迷っているかによります。迷いが出た時点が、相談すべきタイミングです。
この章で参照した情報freee会社設立(公式)「freee法人化相談カウンター」(2026年9月9日 確認)
freeeの紹介を使う場合

freeeには、税理士や会計士、社労士を紹介する仕組みがあります。会社設立の画面からもたどれるので、いちばん手軽な方法です。
freee認定アドバイザーという制度があり、freeeの操作に習熟した専門家が登録されています。紹介そのものは無料と案内されています。
freeeを使い続けるつもりなら、この点は大きな利点です。データを共有する形でやり取りできるので、資料のやり取りの手間が減ります。
ただし、実際に顧問契約を結ぶ場合は各アドバイザーとの取り決めになります。契約料は別途かかるので、条件は自分で確認してください。
freee税理士検索というページもあり、会社設立や起業に強い税理士を条件で探すことができます。地域や得意分野で絞り込めます。
紹介を受けたからといって、必ず契約しなければならないわけではありません。話を聞いて合わないと思えば、断って構いません。
自分で会社設立を進めた人でも、この紹介は使えます。書類は自分で作ったが、設立後の税務は相談したいという形です。
複数の紹介を受けて比べるという使い方もできます。1人目で決める必要はありません。
紹介を受けるときは、自分の事業の内容と、どこまで頼みたいかを伝えてください。それが伝わっていれば、条件の合う相手を紹介してもらいやすくなります。freeeの認定アドバイザーは相当数が登録されていると案内されているので、選択肢は広いはずです。
freeeの認定アドバイザーは相当数が登録されていると案内されているので、選択肢は広いはずです。
この章で参照した情報freee会社設立(公式)「経営の相談ができる専門家(税理士や会計士、社労士)をご紹介」(2026年9月9日 確認)
自分で探す場合の方法

freeeの紹介を使わずに、自分で探すこともできます。方法はいくつかあります。
ひとつは税理士の紹介サイトを使う方法です。条件を入力すると、該当する事務所を紹介してもらえる仕組みになっています。
地域で探すという方法もあります。近くの事務所なら、対面で相談しやすいという利点があります。
知人からの紹介も有力です。実際に付き合っている人の評価は、ウェブサイトの情報より参考になります。
税理士会が運営する相談窓口を利用するという方法もあります。地域によっては無料相談が用意されています。
自分で探す場合は、freeeに対応しているかを確認してください。会社設立の段階でfreeeを選んでいるなら、会計もfreeeで続けるほうが自然です。
クラウド会計に対応していない事務所だと、紙の資料でのやり取りになることがあります。それが問題ないかは、自分の働き方によります。
相性も大事な要素です。何度もやり取りする相手なので、話しやすいかどうかは実務的に効いてきます。
会社設立の直後は、事業を立ち上げる作業と並行して探すことになります。時間が取りにくい時期なので、あらかじめ聞くことを決めておくと短時間で済みます。複数の事務所と話してから決めるのが確実です。1社だけで決めると、比べる材料がありません。
複数の事務所と話してから決めるのが確実です。1社だけで決めると、比べる材料がありません。
この章で参照した情報税理士紹介センター ビスカス「freee対応の税理士をご紹介|税理士紹介センター ビスカス」(2026年9月9日 確認)
費用の相場と、契約の形

税理士に払う費用は、依頼する範囲によって変わります。よくある形をいくつか挙げておきます。

会社設立を自分で進めた人には、記帳は自分でやって決算と申告だけ頼む形が向いていることが多いようです。費用も抑えられます。
費用の相場は事務所と地域によって幅があります。複数の事務所に見積もりを取ると、自分の条件での相場が見えてきます。
安さだけで選ぶと、対応が手薄になることもあります。何を含んで、何を含まないのかを確認してください。
見積もりを取るときは、月次の訪問があるかどうか、年末調整を含むかどうかといった細かい条件も確認してください。同じ金額でも、含まれる作業が違うと比較になりません。
freeeを使っているなら、freeeに対応した事務所を選ぶとデータのやり取りが楽になります。この点も費用対効果に効いてきます。
この章で参照した情報freee(公式)「会社設立・起業に強いおすすめの税理士一覧|freee税理士検索」(2026年9月9日 確認)
会社設立の直後に相談したいこと

会社設立の直後に税理士へ相談するなら、期限のある判断から片づけるのが効率的です。
まず役員報酬です。設立から3か月以内に決めるのが原則で、金額の判断には税務の知識が要ります。
次にインボイスの登録です。登録すると免税の要件を満たしていても課税事業者になるので、取引先の構成から判断する必要があります。
青色申告の承認申請は、期限内に出せば済む話です。freeeの設立後の機能で作れるので、相談の必要はあまりありません。
事業年度の設定も、すでに定款で決まっているので変更は簡単ではありません。設立前に相談できていれば理想的でした。
会社設立の費用をどう処理するかも、相談したい項目のひとつです。創立費や開業費の扱いは、判断が分かれる部分があります。
社会保険の手続きは社会保険労務士の領域ですが、税理士事務所が窓口になってくれることもあります。
自分で会社設立を進めた人なら、これらの論点はすでに調べているはずです。調べたうえで判断がつかない部分だけ聞けば、相談は短く済みます。
会社設立の直後は、届出や口座開設にも追われます。そのなかで税理士探しまで進めるのは負担が大きいので、優先順位をつけて動いてください。相談の前に、自分の考えをメモにまとめておいてください。それがあるだけで、話の進み方が変わります。
相談の前に、自分の考えをメモにまとめておいてください。それがあるだけで、話の進み方が変わります。
この章で参照した情報弥生株式会社(起業・開業お役立ち情報)「役員報酬とは?決め方や給与との違い、定期同額給与や事前確定届出給与も解説」(2026年9月9日 確認)
相談するときに持っていくもの

税理士に相談するときは、資料を持っていくと話が具体的になります。何を持っていけばいいかを挙げておきます。
まず、会社設立の書類です。定款、登記事項証明書。会社の内容がひととおり分かる資料になります。
次に、事業の見込みです。年間の売上の見込み、主な費用、取引先の構成。これらが判断の材料になります。
個人事業から法人成りした場合は、直近の確定申告書があると話が早い。実際の数字があるので、試算の精度が上がります。
freee会計をすでに使っているなら、その画面を見せるという方法もあります。数字が整理されているので、説明の手間が省けます。
聞きたいことも整理しておきます。優先順位をつけておくと、限られた時間で答えが得られます。
相談料が時間単位なら、準備の質がそのまま費用に効いてきます。10分の準備で30分の相談料が浮くこともあります。
自分で会社設立を進めた人なら、これらの資料はすべて手元にあるはずです。まとめて持っていくだけです。
会社設立の書類一式を持っていけば、会社の内容を説明する時間が省けます。自分で作った書類なので、中身も説明できるはずです。初回の相談は無料という事務所もあります。まず話を聞いてみるという使い方もできます。
初回の相談は無料という事務所もあります。まず話を聞いてみるという使い方もできます。
この章で参照した情報freee会社設立(公式)「経営の相談ができる専門家(税理士や会計士、社労士)をご紹介」(2026年9月9日 確認)
契約したあとの付き合い方

税理士と契約したあとの付き合い方についても、少し書いておきます。
任せきりにしないほうがいい、というのが基本的な考え方です。数字を見る習慣は、自分に残しておいたほうが事業のためになります。
freee会計を使っているなら、月次の数字は自分でも見られます。売上がどう推移しているか、経費がどこにかかっているか。
疑問があれば聞いてください。「なぜこの処理なのか」を聞くことで、自分の理解も深まります。
会社設立を自分で進めた人は、手続きの中身を理解しているはずです。その姿勢を、税務にも持ち込むといいと思います。
契約の範囲は、事業の状況に応じて見直せます。最初は決算だけ頼んで、忙しくなったら記帳も頼むという変え方もできます。
相性が合わないと感じたら、変えるという判断もあります。長い付き合いになる相手なので、無理をする必要はありません。
自分でどこまでやるかは、事業の段階によって変わります。固定的に考えなくて構いません。
会社設立を自分でやったという経験は、この場面でも効いてきます。手続きの中身を知っている経営者は、税理士との会話も具体的になります。大事なのは、自分の会社の数字を自分が把握していることです。誰に頼んでいても、そこは変わりません。
大事なのは、自分の会社の数字を自分が把握していることです。誰に頼んでいても、そこは変わりません。
この章で参照した情報認定アドバイザー税理士が解説する11項目のチェックリスト「freeeおすすめ初期設定|認定アドバイザー税理士が解説する11項目のチェックリスト」(2026年9月9日 確認)
まとめ:どこまで頼むかを決めてから探す

会社設立にあわせた税理士探しについて、ここまでの内容をまとめます。
- 法人の申告を自分でやることは可能だが、難易度は高い
- 記帳は自分、決算と申告は税理士という分担が現実的
- 資本金と事業年度は設立前にしか決められない。相談するなら早めに
- freeeの紹介は無料と案内されている。認定アドバイザーを紹介してもらえる
- 自分で探すなら、freeeに対応しているかを確認する
- 依頼する範囲を決めてから見積もりを取ると、比べやすい
- 契約後も、数字を見る習慣は自分に残しておく
freeeで会社設立を自分で進めた人なら、記帳も自分でやる力があるはずです。その前提で、申告だけ頼むという分担を検討してみてください。
探す前に、どこまで頼むかを決めてください。範囲が決まれば、聞くべきことも比べる基準もはっきりします。
この記事の内容は2026年9月9日時点で確認したものです。紹介の仕組みや条件は変わります。実際に利用する前に、公式ページで最新の案内を確かめてください。
この章で参照した情報freee会社設立(公式)「経営の相談ができる専門家(税理士や会計士、社労士)をご紹介」(2026年9月9日 確認)
会社設立を自分で進めてきた人にとって、人に頼むという判断は少し抵抗があるかもしれません。でも、税務は範囲が広く、制度も毎年変わります。ここは専門家の力を借りる意味が大きい領域です。
どこまで頼むかは自分で決められます。全部を任せる必要はありません。自分でやりたい部分は残しつつ、判断が要るところだけ相談する。その形が、いちばん納得のいく付き合い方だと思います。
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